コスメの認知度向上におすすめのマーケティング手法10選!優先度別に解説
「コスメ自体はいいのに、消費者に知ってもらえていない」という課題を抱えていませんか。
また、「自社のコスメの方が商品はいいはずなのに、なぜあの会社のコスメばかりが売れるのだろうか」と思った経験はありませんか。
今は「良い商品を作れば売れる」という時代ではありません。
商品開発力があり、良いコスメを作っていたとしても、マーケティング努力をしなければ、売れない時代です。
本記事では、「コスメ自体は良いけど、知ってもらえていない」と危機感を持つ企業さまにおすすめのマーケティング手法を優先度別に10個ご紹介します。
はじめやすく、自社に最適だと思うところから実施してみてください。
商品はいいのに知られていないコスメが多い!
コスメは毎年多くの新ブランドが立ち上がったり、新商品が続々登場する、移り変わりの激しい業界です。
そのため、商品が良いだけではなかなか認知度は広がっていかないのが実情です。
次のように、実際に多くのコスメ企業が、自社の商品の認知度の低さに悩んでいます。
私たちの会社、「商品はとても良いのだけどね」とみなさんから言われることは多々あります。
商品開発力はすごくありますが、みなさんになかなか知ってもらえてないという課題がありました。
みなさんご存じの通り、多くの人が私たちの商品を知らないのです。
そこが一番の大きな悩みでありました。
引用元:日本ゼトック株式会社様
ウチワサボテン種子オイルの知名度が低いということ、自社製品であるカシーポシリーズの認知度を
どう高めていくかということの課題がありました。
引用元:株式会社JE JAPAN様
もっとたくさんの人にブランドを知っていただくにはどうすればいいのか、商品の情報が広がる方法に悩んでおりました。その時の販売ルートは通販だけで、お客様に商品をお試しいただく機会も少なかったです。お客様により正確な使用感や特徴などを伝えるために、広告以外の方法で商品露出がしたいと考えていました。
毎年数千、数万と増える新商品の中に埋もれることなく、どのように認知を拡大していくのか、マーケティング戦略をしっかりと考えて実行していく必要があります。
コスメのマーケティングで押さえるべき4つのポイント
世の中には実にさまざまなマーケティング手法がありますが、どの手法を使っても良いわけではありません。
コスメのマーケティングに適しており、なおかつ自社の商品に合った手法を選択することが重要です。
その上で、以下の4つのポイントを押さえてマーケティング施策を実施していきましょう。
コスメのトレンドの変化
コスメ業界のトレンドは非常に早く変化します。
たとえば、近年はK-POPや韓国ドラマが流行したことにより、肌なじみの良いベージュ系のカラーのコスメが人気となっています。
このように、芸能やファッション、季節などさまざまな要因ですぐにトレンドが変わるため、コスメのマーケティングに成功するためには、特にトレンドに敏感になっておく必要があります。
また、一時的に話題になったりしても油断してはいけません。
すぐにそのトレンドが過ぎてしまうこともよくあります。
そうならないためにも、常にトレンドの変遷をチェックしつつ、将来的にはどのようなコスメが流行する可能性があるのか、などニーズの先読みをしながらマーケティング戦略を練っていくことも重要になります。
過去のトレンドが定期的にリバイバルすることもよくあるため、過去のトレンドの変遷をチェックしておくのもおすすめです。
トレンドの変化に瞬時に対応し、見せる画像や文字などを瞬時に変えていく臨機応変さがコスメ業界でのマーケティングには必要不可欠になります。
コスメのマーケティング関連規制の変化
コスメは人の体に直接影響を与える以上、薬機法(旧薬事法)などをはじめ、ユーザーが不利益を被らないようにさまざまな規制が存在します。
また、こういった規制の内容は時代によって厳しくなっていく傾向があるため、「以前はOKであったことが時代とともに禁止される」ということもよくあります。
こういった規制の変化に対応していくことも、コスメのマーケティングを行う上では重要になってきます。
具体的には「薬機法(旧薬事法)」と近年制定された「ステルスマーケティング規制」に十分注意しましょう。
薬機法(旧薬事法)規制
薬機法(旧薬事法)は、医薬品や化粧品の広告表現に関する規制です。
次のように、医薬品的な効能効果を謳ったり、不安や恐怖感を煽ったり、実際とは異なる製造方法などを紹介したり、ユーザーが勘違いしてしまうような表現を規制しています。
- 最先端の製造方法(製造方法に関する違反表現に該当)
- デラックス処方(成分内容に関する違反に該当)
- 刺激が少ない(効能効果や安全性に関する違反表現に該当)
- 美容師の〜先生が推薦(医療関係者等の推薦に関する違反表現)
- 体験談を利用した効能効果・安全性の訴求(体験談に関する違反表現)
- コスメの効果が出るまでの時間や効果持続時間を保証するような表現(使用前後の画像や写真に関する違反表現)
- 実験結果により〜の効果を得られることが立証(臨床データや実験結果の使用禁止)
- 他社コスメとの比較(他社製品を誹謗する広告の禁止)
- 過剰な恐怖心を煽る(不安や恐怖心を与える表現の禁止)
このような表現規制を遵守しながら、製品の魅力を十分に伝えるための表現を考えていく必要があるのです。
しかし、上記ような薬機法(旧薬事法)に違反した表現を気づかずに使ってしまうこともよくあります。
違反を避けるためには、薬機法(旧薬事法)に詳しい専門家の意見を参考にすることが重要です。
ステルスマーケティング規制
ステルスマーケティングとは、広告であることを隠して宣伝を行うことです。
たとえば、企業がお金を払って、SNS上でさも、そのインフルエンサーがコスメを愛用しているかのうような投稿をするなどがステルスマーケティングに該当します。
規制違反にならないためには、投稿などに「広告であること」を明確に明示する必要があります。
コスメ購入者のカスタマージャーニーの変化
コスメ購入者の行動パターンは年々変化しています。
オンラインショッピングの普及やSNSの影響力が増す中で、消費者がどのような経路で商品を知り、購入に至るのかを理解することが重要です。
たとえば、近年であれば、ECサイトなどではなく、SNSでの口コミやレビューが購入の決め手となることが増えています。
消費者がどのように情報を収集し、購入にいたるのかを把握し、それに基づいたマーケティング戦略を立てることが重要です。
マーケティング手法の優先度
マーケティング手法には、すぐに効果が出やすいものと時間がかかるものがあります。
たとえば、Web広告などはお金をかければある程度すぐに成果が出ますが、SNS運用などはフォロワーを増やしたり、投稿を定期的に行ったり、少なくとも2〜3ヶ月はかかります。
SEO対策などの場合は6ヶ月〜1年程度かかってしまうのです。
予算やリソースに余裕があるのであれば良いですが、限りがある場合には、効果が比較的短期で出やすい手法から優先的に取り組むことで、効率的に認知度を高めることができます。
【優先度高】コスメにおすすめのマーケティング手法6選
自社サイトを整えたり、SEOなどでコンテンツを充実させていくのも良いですが、まずは、コスメ向きで、なおかつ効果が比較的短期で出る、次のようなマーケティング手法から実施していくのがおすすめです。
PR(プレスリリース)
プレスリリースは、新製品やキャンペーン情報を、新聞社や出版社、テレビ局、Webメディアなどに配信し、広く告知するための手法です。
プレスリリースをうまく活用することで、メディアに取り上げられる機会が増え、認知度を高めることができます。
たとえば、プレスリリースをきっかけに有名雑誌からの取材依頼がきたり、テレビで話題の商品として取り上げられたりします。
しかし、どんな内容でも良い訳ではありません。
ただ商品のリリースを紹介するだけではなく、トレンドに沿った話題性のある取り組みや、ニュース性のある切り口を盛り込むことが重要です。
また、プレスリリースを打つタイミングや配信先の選定も成功の鍵となります。
プレスリリースに合わせてプレスイベントを実施
新しいコスメリリースに合わせて、新製品発表会やメディア体験会、お食事会などのプレスイベントを実施するのもおすすめです。
ユーザーや、メディア関係者を招待することで、直接コスメの魅力をアピールすることができます。
プレスイベントは、メディアに対して製品の使い心地や特徴を実際に体験してもらう絶好の機会と言えます。
プレスイベント次第で、記事やレビューでの取り上げられ方が大きく変わることもあるのです。
Web広告
Web広告には、Google広告やYahoo!広告、SNS広告など、さまざまな方法があります。
次のように、Web広告はそれぞれターゲティングがしやすかったり、強みが違うので、自社のコスメに適したWeb広告方法を選ぶことが重要です。
- Google広告:キーワードターゲティングが可能
- Facebook広告:詳細なターゲティングが可能
- Instagram広告:ビジュアルに強い
- Youtube広告:動画で訴求力が高い
Web広告を効果的に運用するためには、ターゲットユーザーに適切なメッセージを届けることが重要です。
しかし、昔とは違い「このバナーやコピーを出したから必ず成果があがる」という時代ではありません。
今は、広告のクリック率やコンバージョン率(成約率)を定期的に分析したり、ABテストをしたりしながら、より効果の高い広告へと改善し続けていくことが重要です。
SNS運用
SNS運用は、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTok、LINEなどのSNSプラットフォームを活用して、ブランドや商品の情報を発信する手法です。
次表のように、SNSによってユーザー層や特徴が大きく異なるため、各SNSの特性を理解し、ターゲット層に最も適したプラットフォームを選ぶことが重要です。
SNS名 | 国内月間アクティブユーザー数 | 主なユーザー層 | 特徴 |
LINE | 8,400万人 | 幅広い年齢層 | メッセージング中心 |
Youtube | 6,500万人 | 幅広い年齢層 | 動画コンテンツ |
X(旧Twitter) | 4,500万人 | 20〜30代 | リアルタイム情報 |
3,300万人 | 10〜30代女性 | ビジュアル重視 | |
2,600万人 | 30〜50代 | 幅広い情報共有 | |
TikTok | 950万人 | 10〜20代 | 短い動画 |
たとえば、コスメであれば、文章よりも「ビジュアル」が重要なので、Instagramが外せません。
SNSを使ってコスメの認知度を高める場合には、キャンペーンやコンテストを実施してフォロワーを増やしたり、各媒体の有名インフルエンサーとのコラボレーションや、ユーザーが勝手に使用感や感想を投稿してくれるような仕掛け・仕組みの活用が効果的です。
インフルエンサー起用
インフルエンサーを起用することで、彼らのフォロワーに向けて商品をPRすることができます。
自社のコスメのユーザー層のファンを持つインフルエンサーを選ぶことや、効果的なキャンペーンを実施することが何より重要です。
口コミ
口コミは、消費者の信頼を得るために効果的なマーケティング手法です。
口コミサイトに自社のコスメを掲載したり、自社サイトに口コミを集めたりすることで、商品の信頼性を高めることができます。
ポジティブな口コミを集めるためには、品質の高い製品を提供することが基本ですが、顧客の声に耳を傾け、迅速に対応することも重要です。
品質だけではなく、そういった細めな対応などで消費者の信頼を得ることで、リピーターの獲得や新規顧客の増加につながります。
ポータルサイトへの掲載
コスメに特化したポータルサイトに自社コスメを掲載することで、ターゲットに対して効果的にアプローチできます。
掲載する際には、商品の魅力を最大限に伝えるための写真や説明文を工夫し、他の商品と差別化を図ることが重要です。
ポータルサイトのユーザーレビューや評価も購入決定に大きな影響を与えるため、自社コスメの認知度向上のためには積極的に活用しましょう。
【優先度中】ある程度マーケティングをやっている方向けの手法4選
マーケティング手法には成果の出やすさや、やるべきタイミングなどがあります。
ある程度WebやSNSのようなマーケティングを行ってきて、効果の改善やさらなる認知度拡大を目指していくのであれば、以下のようなマーケティングを検討していきましょう。
SEO対策
SEO対策は、検索エンジンで特定のキーワードに自社サイトが上位表示されるようにするための手法です。
効果が出るまでには6ヶ月〜1年程度かかりますが、費用のかかる広告に頼らない長期的な集客効果が期待できます。
キーワードリサーチを行い、ターゲットユーザーが検索するキーワードのニーズに沿ったコンテンツを作成することが何より重要です。
また、内部リンクや外部リンクの戦略的な活用もSEO効果を高めるために欠かせません。
効果がでるのに時間はかかりますが、資産性のある集客の仕組みを作ることができるため、予算に余裕がある場合はぜひ検討してみましょう。
紙媒体への掲載
雑誌などの紙媒体に掲載することで、幅広い層にアプローチできます。
ただし、費用がかかるため、ある程度Webマーケティングを行った後に検討するのがおすすめです。
紙媒体はWebに比べて社会的信用度が高いため、掲載するのは、高級感や信頼性をアピールするために特に有効です。
例えば、自社コスメのターゲット層が読む女性誌などを選定し、トレンドや季節などに合わせ適切なタイミングで広告を出すことで、認知度を一気に高めるきっかけとなります。
また、紙媒体の広告とオンライン広告を組み合わせたクロスメディア戦略も効果的です。
YoutubeCM、TVCM
CM制作は費用がかかりますが、広範囲にリーチできるため、認知度を大幅に高めることができます。
特に、ブランドのイメージを強く訴求したい場合に有効な手法と言えるでしょう。
YouTubeCMやTVCMは、視覚と聴覚の両方に訴えるため、消費者の記憶に残りやすいのが特徴です。
コスメの認知拡大のためにもマーケティングを強化しよう!
コスメの認知度を高めるためには、マーケティング戦略が欠かせません。
本記事で紹介した手法を参考に、自社に合った方法を選び、実施してみてください。
マーケティング戦略を強化することで、より多くの消費者に自社のコスメを知ってもらうことができるでしょう。
マーケティングは一度実施すれば終わりではなく、継続的に改善と調整を繰り返すものです。
市場の変化や消費者のニーズを常に把握し、それに応じた戦略を展開することで、持続的な認知度向上や売上拡大を実現できます。
ぜひ、この記事を参考に、自社コスメにとって効果的なマーケティング手法を実践し、コスメブランドの成功を目指していきましょう。
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