化粧品の売り方|オンラインショップで化粧品販売を始める方法
最近では、インターネットの普及により、比較的簡単に化粧品を販売できる時代になりました。
オンラインショップを使えば、低コストで自分のブランドを立ち上げ、多くの人々に商品を届けることができます。
しかし、「化粧品ビジネスを始めたいけれど、どのように販売を進めれば良いのかわからない…」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、オンラインショップでの化粧品の売り方や成功させるための戦略を紹介します。
美容プロモーション・化粧品PRの専門家
マヴェリック編集部
代表 桑原由美子が率いる美容専門のPR会社。1996年の創業からビューティに特化したメディアコミュニケーションを実施。長年のキャリアで築き上げたメディアとの信頼関係を強みとして、WEBを含む美容誌・女性誌へのアプローチを中心に、イベント、インフルエンサーマーケティングなど、常にトレンドや時代のニーズに合わせたPRの戦略と戦術を設計することでブランドや製品の認知度向上に貢献。
オンラインショップでの化粧品の売り方は4つのパターンがある
個人にしても法人にしても、これから化粧品をオンラインショップで販売する場合、売り方は以下の4つのパターンが挙げられます。
- 自社で化粧品を製造販売する
- OEMメーカーに製造してもらい自社で販売する
- 仕入れた商品の販売のみをする
- 輸入化粧品を販売する
上記の4つのパターンについて解説します。
自社で化粧品を製造販売する
自社で一貫して化粧品を製造・販売する方法です。
工場の設置や在庫管理、販売サイトの運営など着手しなければならない工程数が多く、人材育成や設備投資に莫大な費用がかかる点がデメリットです。
しかし、工夫次第では無駄なコストを削減して高品質な商品を安く販売できたり、他社には真似できない独自の製法で化粧品を製造できたりするといった魅力があります。
また、社内で技術力が向上してノウハウが蓄積していくので、ユーザーに求められる化粧品を開発し続けることが可能になるかもしれません。
独自性と品質を両立したブランドを目指すなら、自社での製造・販売は大きな可能性を秘めた方法といえます。
OEMメーカーに製造してもらい自社で販売する
自社で企画した化粧品を外部のOEMメーカーに製造してもらう売り方です。
OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略で、日本語では「相手先ブランド製造」と訳されます。
OEMメーカーはほかの企業(発注元)のブランド名で商品を製造する企業のことを指し、初期費用を抑えて自社ブランドを持てたり、開発や企画に注力できたりする点がメリットです。
しかし、生産面での技術力やノウハウが得にくかったり、将来OEMメーカーが競合になる可能性があったりするデメリットがあります。
仕入れた商品の販売のみをする
既存の化粧品メーカーから仕入れた商品を自分のオンラインショップでそのまま販売する方法です。
一般的に「仕入れ販売」と呼ばれる手法で、個人でも行いやすいでしょう。
商品の企画や製造といった工程を省けるため、比較的短期間でビジネスを始められることが特徴です。
さまざまなメーカーの商品を仕入れられれば、幅広い顧客のニーズに対応できるので、将来的な規模の拡大を目指せます。
ただし、需要予測が外れて在庫が余ってしまうと損失が出たり、同じ商品を取り扱う競合が多いことから価格競争に巻き込まれたりする可能性があります。
輸入化粧品を販売する
海外で製造・販売されている化粧品を輸入して、日本国内向けに販売する方法です。
国内では手に入らないユニークな商品を販売することで、海外製の珍しい化粧品を求めるユーザーを開拓できる点がメリットです。
また、日本での認知度が低い化粧品を取り扱えば、競合のオンラインショップとの差別化が図れます。
ただし、輸入化粧品を日本の薬機法に適合させるための手続きが複雑で、時間と費用がかかります。
さらに、輸入する際には関税がかかるため販売価格に上乗せせざるを得ず、高価格帯となって買い手が見つかりづらくなるかもしれません。
化粧品販売に必要な許可
化粧品を製造・販売するには、以下の許可が必要になる場合があります。
- 化粧品製造販売許可
- 化粧品製造許可
それぞれ詳しく見ていきましょう。
化粧品製造業許可
化粧品製造許可とは、化粧品を製造するために必要な許可で、都道府県知事から取得します。
化粧品を製造する業者は、必ず申請する必要があります。
化粧品製造許可には「一般」区分と「包装・表示・保管」区分があり、製造所(工場)ごとに必要な区分の許可が必要です。
「一般」区分では化粧品の製造工程の全てを行うことができます。
「包装・表示・保管」区分では包装・表示・保管のみを行うことが可能で、たとえば輸入化粧品に日本語のラベルや説明文のシールを貼りたいときなどに必要です。
ただし、化粧品製造許可だけでは化粧品を売ることができないため、販売したい場合は化粧品製造販売業許可の手続きも申請しなければなりません。
化粧品製造販売業許可
化粧品製造販売業許可とは、化粧品を国内で市場に出荷・流通させるために必要な許可で、都道府県知事から許可を取得します。
オリジナルブランドの化粧品を販売する場合はもちろん、海外から輸入して販売する場合も取得する必要があります。
ただし、名前に「製造」と入っていますが、化粧品製造販売業許可では化粧品を製造することはもちろん、包装やラベル貼りを行うことはできません。
化粧品製造販売業許可を取得すると、市場に出荷された化粧品の流通責任を負います。
化粧品の副作用情報やユーザーからのクレーム、事故情報などを積極的に収集し、市販後の製品について安全管理を行う必要があります。
化粧品販売で許可が必要なケース・不要なケース
化粧品販売にはどのような許可が設けられているのか、許可を得られると何ができるようになるのかを解説しました。
この章では、具体的な例を挙げて許可が必要な場合・必要ない場合を、以下の表を用いて紹介します。
具体例 | 許可の要・不要 |
---|---|
自社で化粧品を製造・販売するケース | 化粧品製造業・化粧品製造販売業の両方が必要 |
OEMメーカーに製造してもらい自社で販売するケース | どちらも不要 ただし、ラベルにOEMメーカーの情報が載っていない場合、化粧品製造販売業許可は取得必須 |
他社から仕入れた化粧品の販売のみをするケース | どちらも不要 |
自社が輸入した化粧品を販売するケース | 化粧品製造販売業のみ必要 ただし、日本語ラベルの貼り付けが必要な場合、化粧品製造業も必要 |
他社が輸入した化粧品を販売するケース | どちらも不要 |
表のとおり、どこから化粧品を仕入れたり、どのように化粧品を販売したりするかによって、必要な許可が異なります。
また、売り方によっては許可自体がそもそも不要な場合があります。
上記の表に載っていないケースで許可を取得するべきか迷ったら、各都道府県の窓口に相談しましょう。
オンラインショップで化粧品を売るために必要な7つの戦略
化粧品販売を始めるなら、まずはオンラインショップを活用するのが一般的です。
しかし、競争が激しい市場で成功するためには、しっかりと戦略を立てる必要があります。
そこで、オンラインショップで化粧品販売を成功させるための7つの戦略を紹介します。
1.ペルソナを設定する
まずは、今後のユーザーとなるペルソナ像をできるだけ細かく設定することが大切です。
具体的には、以下のような項目を設定します。
- 年齢
- 性別
- ライフスタイル
- 肌に関する悩み
- 個人的な価値観
ペルソナを丁寧に書き出すことで、「どんな人のどのような悩みを解決するべきか」「どんなポイントを強調すれば化粧品を購入してくれそうか」と具体的な施策案が生まれやすくなります。
その結果、より効果的な商品開発や売り方が可能になるでしょう。
また、ペルソナが具体的であれば商品自体のみならず、「どんな雰囲気・トンマナのショップページを作ればサイト内を巡回してくれるか」「どんなサービスを展開すればリピートで買ってくれるか」といったオンラインショップを運営するうえで必要な工夫も考えやすくります。
2.第一印象にこだわる
化粧品の見た目は、ユーザーが購入を決める重要なポイントの一つ。
パッケージデザインや色使い、文字の大きさやフォントなど、第一印象で心を掴むような視覚的な訴求が大切です。
オンラインショップでは、化粧品のビジュアルがはっきりと分かるように掲載しましょう。
写真や文字は大きすぎるとユーザーにとって圧迫感を覚えやすく、容量が重くなってサイトの読み込み速度が遅くなります。
そうはいっても、小さすぎるとユーザーに興味を持ってもらえないので、パソコン・スマートフォンのどちらの画面でも確認しながら適度なサイズになるように調整する必要があります。
第一印象は個人によって異なるため、一人で判断せずに複数人に確認してもらってオンラインショップを制作することがおすすめです。
3.安心感のある商品ページを作成する
商品ページは、ユーザーが化粧品について詳しく知ることができる重要なページです。
オンラインショップでは直接スタッフが接客できないからこそ、明瞭で丁寧な説明や表示をして売り方を工夫する必要があります。
たとえば、肌トラブルに悩んでいるユーザー向けに開発されている化粧品なら以下のような表示は必須といえるでしょう。
- 敏感肌向け
- アレルギーテスト済
一方で、人や環境に優しい点をアピールしたいなら以下のような点を明記してユーザーに安心感を与えることがおすすめです。
- 無香料
- 無着色ヴィーガンコスメ
- オーガニック素材使用
商品の特徴や配合されている成分、使用方法を分かりやすく説明し、安心して購入できるように配慮することが重要です。
4.SNSで露出を増やす
オンラインショップだけではなく、SNSを利用して化粧品の魅力を発信することも大切です。
活用できるSNSには、以下があります。
- X(旧Twitter)
- TikTok
- YouTube
露出する媒体や回数が多ければ多いほど、ユーザーの目に触れる機会が増えるので、コスメの認知度や購買意欲を高められます。
SNSにオンラインショップに遷移できるリンクを添付すれば、興味を持ってくれたユーザーにすぐにアプローチできます。
5.化粧品のPRのプロを活用する
化粧品の効果的なPR方法には高い専門知識が必要になるため、PR会社やインフルエンサーマーケティングの専門家に戦略を相談することも検討すると良いでしょう。
化粧品のプロモーション方法として、主にSNSや動画の活用、インフルエンサーの起用が挙げられますが、どれも運用には専門的な知識が求められます。
また、化粧品をPRする際には薬機法や景品表示法などさまざまな法律が絡むので、専門知識がないままオンラインショップを運営すると、ちょっとした言い回しや表現でも法律に違反してしまうかもしれません。
そのため、「効率的な販売戦略が立てられない」「法に則りながらオンラインショップを運営したい」など、化粧品の売り方に悩んだら化粧品のPRのプロに頼るのがおすすめです。
化粧品のPRに特化したマヴェリックは、創業した1996年から約30年にわたりプロモーションを行ってきた豊富な実績を有しています。
化粧品業界のトレンドやユーザーの心理・動向を深く理解していますので、効果的なPR戦略を立案いたします。
現状のヒアリングからベストプランの策定まで一貫してサポートさせていただきますので、化粧品の売り方にお困りでしたらお気軽にご相談ください。
6.購入までの導線をシンプルにする
ユーザーがオンラインショップを開いてからスムーズに化粧品の購入完了ページにたどり着けるよう、訪問から購入までの導線をシンプルにすることが大切です。
せっかくユーザーが商品の購入を決断してオンラインショップを訪れても、カートの位置がわかりにくかったり、操作がしにくかったりすると途中で離脱してしまう可能性が高く、貴重な購入機会を逃してしまうことにもなりかねません。
そのため、トップページから商品ページまでの遷移をはじめ、カートへの移動や決済まで、迷わずに進めるようなサイトを設計しましょう。
なお、以下のような多種多様な決済方法に対応することも重要です。
- クレジットカード
- コンビニ払い
- キャリア決済
- 後払い
- 代金引換
- 銀行振込
さらに、返品・交換のルールを明確にしたりすることで、ユーザーの不安を解消して購買意欲を高められます。
どのような情報があれば安心して化粧品を購入してもらえるのか、ユーザーの立場になって売り方を考えながら導線を作成することが大切です。
7.口コミ・レビューをしてもらう工夫をする
口コミ・レビューはユーザーの購買意欲や行動に大きな影響を与えるので、次々と増やせるように注力する必要があります。
また、もしSNSでバズることに成功すれば、ユーザーが率先して化粧品を宣伝してくれるので、広告費の節約につながります。
商品を購入したユーザーにレビューの投稿をお願いしたり、SNSで「口コミを投稿してくれた方の中から抽選で〇〇をプレゼント」といったキャンペーンを実施したりして、口コミ・レビューの投稿数を増やすような施策をすることが重要です。
また、実際に投稿された口コミにはいいねやリポスト、コメントなどのリアクションを行うことで、ファンの獲得につながります。
ファンが増えればオンラインショップでの売上アップに直結するため、小まめにSNSを閲覧してレビューが投稿されていないかチェックしましょう。
化粧品の売り方にお悩みの方はマヴェリックまで
化粧品を売るには、化粧品製造販売許可や化粧品製造許可といった許可が必要になる場合があり、手続きが複雑で手間がかかります。
また、ペルソナの設定やSNSでの露出、口コミのチェックなどやるべきことが多く、個人・法人を問わずオンラインショップの運営は困難なことも多いでしょう。
化粧品専門のPR会社であるマヴェリックでは、オンラインショップの効果的な導線の組み方や安心感を与える商品ページ作りといったノウハウに長けております。
化粧品の売り方にお困りでしたら、ぜひマヴェリックまでお問い合わせください。