化粧品のPRで雑誌広告を利用する効果は?メリット・デメリットや費用を解説
自社の化粧品をPRするために、雑誌広告を利用しようと考えている担当者の方もいるでしょう。雑誌広告は依然として、特定の消費者に強い影響力を持っています。
しかし、デジタル化が進む現代において「雑誌広告は本当に効果的なのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、雑誌広告のメリット・デメリットを具体的に解説します。また、雑誌広告以外の効果的な広告についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

美容プロモーション・化粧品PRの専門家
マヴェリック編集部
代表 桑原由美子が率いる美容専門のPR会社。1996年の創業からビューティに特化したメディアコミュニケーションを実施。長年のキャリアで築き上げたメディアとの信頼関係を強みとして、WEBを含む美容誌・女性誌へのアプローチを中心に、イベント、インフルエンサーマーケティングなど、常にトレンドや時代のニーズに合わせたPRの戦略と戦術を設計することでブランドや製品の認知度向上に貢献。
雑誌広告の種類
雑誌広告とは、総合誌や専門誌などの雑誌に掲載できる広告です。
雑誌広告は、テレビCM・ラジオ広告・新聞広告に並ぶ4大マス広告の一つに挙げられます。
主な種類は、以下の3つです。
純広告
純広告は、最も一般的な雑誌広告です。
「ディスプレイ広告」とも呼ばれ、企業が雑誌の特定の枠を購入し、一定期間その枠に広告を掲載する形態を指します。
インターネットで掲載するパフォーマンスベース広告とは異なり、広告費は表示回数やクリック数に依存することがないため、コストが固定されていることが特徴です。
記事広告
記事広告は、雑誌記事の一部として自然なかたちで商品を紹介する広告手法です。
「タイアップ広告」とも呼ばれ、文章をベースに広告を掲載することができます。
純広告と比べると宣伝されている印象が薄いので、読者にとってはまるで通常の雑誌記事を読んでいるかのような感覚を覚え、化粧品への興味関心を自然と高められるでしょう。
連合広告
連合広告とは、複数の企業やブランドが共同で1つの広告枠を購入し、その枠を共有して掲載する広告手法のことです。
1つの広告枠を複数の広告主(企業)で分担して掲載するので、1社当たりの費用を抑えられることが特徴です。
また、連合広告では複数のブランドや商品が1つの広告枠にまとめられていて情報量が多いため、読者の興味を強く引きやすく効果的にアプローチできます。
化粧品のPRで雑誌広告を利用するメリット
化粧品のPRで雑誌広告を利用するメリットは、以下の通りです。
- ピンポイントでターゲットにアプローチできる
- 読み返して見てもらえる
- 信頼感を与える訴求ができる
それぞれ詳しく解説します。
ピンポイントでターゲットにアプローチできる
雑誌は特定のテーマや興味を持つ読者層に向けて発行されることが多いため、読者層をピンポイントで絞れることがメリットです。
美容雑誌であれば、化粧品に関心のある人がターゲットとなります。
たとえば、韓国系の化粧品を販売しているメーカーであれば、ターゲット層である20〜30代の女性に向けた雑誌に広告を出稿することで適切にリーチできるでしょう。
このように、自社製品に関心を持ってくれるであろう読者層にダイレクトにアプローチできる点は、雑誌広告ならではの魅力といえます。
読み返して見てもらえる
雑誌の読者は複数回にわたり同じ雑誌を読み返すことこともあり、そのたびに何度も広告を目にすることになります。
人は何度も見たものは記憶に定着しやすく、すぐに購入しないとしても、化粧品が必要となったタイミングで「あの雑誌で見た商品を買ってみよう」と読者が思ってくれる可能性が高いです。
また、読者は雑誌を読むことに時間を割き、情報を積極的に受け取ろうという姿勢で読みます。
ウェブ広告やテレビ広告のように片手間で広告を目にするのではなく、雑誌を手に取ってじっくりと読むため、広告の内容を深く覚えてもらいやすいのもメリットです。
信頼感を与える訴求ができる
雑誌広告には、雑誌に見合わない広告やテーマ・読者層にそぐわない広告は掲載されないといった掲載するための条件が厳しく設けられており、雑誌コンテンツの一部となるようにイメージされたうえで広告が掲載されます。
こうした広告に対する雑誌編集部の姿勢があるため、読者は雑誌に対して大きな信頼を置いています。
また、雑誌は読者がお金を払って手に入れているので、掲載された広告で宣伝している化粧品への購買意欲が高いです。
無料で、かつ意図せずに目にするインターネットやテレビなどでの広告とは異なり、有料でも化粧品の情報をゲットしたいと思っている読者は、雑誌広告に掲載されている商品を購入する傾向にあります。
このように、信頼できるメディアで掲載されている化粧品だからこそ、一度は買ってみようと前向きに考えてもらいやすいのです。
化粧品のPRで雑誌広告を利用するデメリット
化粧品のPRで雑誌広告を利用するデメリットは、以下の通りです。
- リードタイムが長い
- 効果測定ができない
- 費用が高い
それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
リードタイムが長い
雑誌広告は、掲載までにリードタイムが必要です。
広告を掲載するための審査に時間がかかるうえに、原稿が完成しても印刷や流通の工程を踏まなければならないためです。
また、多くの雑誌は月刊や季刊で発行されているため、広告掲載を決定してから実際に読者の目に触れるまでに数週間から数か月かかることがあります。
そのため、即時的なユーザーの反応を求めている場合、雑誌広告は適さないといえるでしょう。
効果測定ができない
雑誌広告は、インターネット広告のようにクリック数やコンバージョン率などの詳細なデータを直接収集できないため、広告の効果を測定するのが難しいです。
具体的にどれだけの人が広告を見て、その広告をきっかけに商品を購入したかを正確に把握することができず、広告投資の成果をリアルタイムで評価するのが難しい場合があります。
費用が高い
大手雑誌や専門誌で雑誌広告を掲載するとなると、広告費が高額になることが多いです。
フルページのカラー広告や複数ページを使った広告は特にコストがかかり、中小企業や広告予算が限られている企業にとっては負担が大きくなります。
また、記事広告であれば単に広告枠を購入するだけでなく、記事の企画・執筆・編集・デザインなど多くの工程が必要になるため、純広告よりも制作コストが高くなることがあります。
雑誌の編集部が関与する場合、その手数料や制作費用もかかり、さらにコストが必要になる可能性が高いです。
化粧品のPRで雑誌広告を掲出する際にかかる費用
雑誌広告の掲載費用は、広告を掲載したい雑誌の発行部数によって異なりますが、1枠あたり約50〜250万円が相場とされています。
たとえば「VoCE(ヴォーチェ)」への広告掲載は、4色1ページの広告で150万円、「美ST(ビスト)」は同じ条件で160万円です。
また、広告の大きさや掲載するページ数、使用する色数でも費用が変動します。
雑誌のジャンルによっても掲載費用が異なるため、広告プランナーと相談しながら適切な予算の雑誌を決定しましょう。
化粧品のPRをする際におすすめな雑誌広告以外の広告
雑誌広告以外にも利用できる広告は多くあります。
化粧品のPRをする際に雑誌広告以外におすすめの広告は、以下の通りです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- リターゲティング広告
- SNS広告・動画広告
- アフィリエイト広告
- タイアップ広告
6つの広告手法について、それぞれ具体的に紹介します。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果ページや特定のウェブサイトに表示される広告の一種です。
ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、そのキーワードに関連した広告が表示される形式の広告を指します。
広告主はキーワードに基づいて広告を出稿し、ユーザーがその広告をクリックした際に「クリック課金型広告(PPC: Pay Per Click)」という費用が発生します。
リスティング広告は、広告を出稿してすぐに検索結果ページに表示されるため、即効性がある点がメリットです。
また、ユーザーにクリックされるまで費用が発生しないため、広告費の出費を抑えながら興味を持ったユーザーにだけアプローチできます。
広告のパフォーマンスをリアルタイムで確認できるため、効果が低い広告をすぐに停止したり、調整したりすることも可能です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、インターネット上のウェブサイトやアプリに表示される視覚的な広告のことを指します。
テキスト広告ではなく、画像や動画、バナー形式などを使った広告で、ユーザーに視覚的にアピールするのが特徴です。
画像や動画、アニメーションなどを用いるため、視覚的なインパクトが大きく、ユーザーの興味を引くことができます。
また、ディスプレイ広告はクリックされなくてもユーザーの目に広告が表示されるので、長期間にわたって化粧品を宣伝することが可能です。
商品やブランドの知名度アップに大きく役立つでしょう。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、過去に自社のウェブサイトを訪れたことがあるユーザーに対して再度広告を表示することで、再訪問や化粧品の購入といったコンバージョンを促す広告手法です。
ユーザーがサイトを訪問して商品を閲覧したが購入しなかった場合に、ほかのウェブサイトやSNS上で広告を表示することで、再び商品への興味を引き出すことができます。
これにより、ユーザーが再度サイトを訪れ、購入に至る可能性を高めます。
一度サイトを訪れたことがある「見込み客」に対して広告を表示するため、購買意欲が高いユーザーに再アプローチできることがメリットです。
自社の化粧品に興味を持っているユーザーに焦点を当てることで、効率的に売上を伸ばせるでしょう。
SNS広告・動画広告
SNS広告とは、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)、TikTokなどのソーシャルメディアプラットフォーム上で表示される広告のことを指します。
ユーザーの年齢・性別・居住地・興味・フォローしているアカウントなどの情報をもとに、詳細なターゲティングが可能です。
適切なターゲット層に広告を表示することができ、無駄な広告費を抑えながら効率的にリーチすることができます。
また、動画広告は、インターネット上で動画コンテンツとして配信される広告のことを指します。
YouTubeやTikTok、ウェブサイトやアプリなどのプラットフォームを通じて配信され、視覚と聴覚を使ってユーザーに強い印象を与えることができる広告手法です。
映像と音声を組み合わせることで、テキストや静止画だけでは伝えきれない情報を効果的にユーザーに届けられたり、短時間で多くの情報を伝えられたりする点が大きなメリットです。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、広告主が自社の商品やサービスを紹介してくれるパートナー(アフィリエイター)に対して、成果に応じた報酬を支払う広告手法です。
アフィリエイターが自身のブログやウェブサイト、SNSやメルマガなどで広告を掲載するため、幅広いターゲット層にリーチできる可能性があります。
また、アフィリエイターという第三者から商品が紹介されるため、読者にとっては広告を見せられているという印象が薄まり、信頼性が高まりやすいです。
タイアップ広告
タイアップ広告とは、広告主がメディアやインフルエンサーと協力し、記事やコンテンツを通じて自社の化粧品を自然な形で紹介・宣伝する広告手法です。
メディアやインフルエンサーの信頼を借りる形で商品を紹介できるため、リスティング広告やディスプレイ広告と比べると視聴者が広告と感じにくく、信頼感を得やすいです。
特にフォロワーから絶大な人気を博しているインフルエンサーが紹介する場合、ユーザーはその商品をポジティブに受け取りやすく、購買意欲を高めやすくなります。
また、コンテンツの一部として自然に取り入れられるため、リターゲティング広告や動画広告のようにユーザーにスキップされたり、無視されたりしにくいという利点があります。
化粧品PRは雑誌とオンラインの両方での訴求が重要
化粧品やコスメは訴求力の高い雑誌でのアプローチも大事ですが、オンライン広告やマーケティングとも組み合わせて訴求することが重要です。
雑誌広告では「リードタイムが長い」「効果測定ができない」といったデメリットがあるので、その弱みをリスティング広告やSNS広告・動画広告などのオンラインの広告でカバーする必要があります。
雑誌とオンラインでそれぞれの広告の強みを活かせば、すばやく効率的にコスメユーザーにアプローチできるので、連携しながら訴求していくことが求められます。
効果の高い広告で自社製品をPRしよう
雑誌広告の種類には純広告・記事広告・連合広告の3種類があり、「ピンポイントでターゲットにアプローチできる」「読み返して見てもらえる」といったメリットがあります。
何より雑誌広告は掲載するまでの審査が厳しいことから、読者に信頼感を与えながら化粧品の訴求ができる点が大きな魅力です。
コスメ・化粧品のPRに特化したマヴェリックでは、長年にわたり数多くの化粧品ブランドの雑誌広告をサポートしてきた実績があります。
雑誌の種類やターゲット層、予算など、お客様のご要望に合わせた最適な広告プランをご提案いたします。
雑誌広告だけでなく、オンライン広告やWebマーケティングにも対応していますので、ぜひ一度ご相談ください。
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