化粧品のキャンペーン事例9選!活用するメリットや注意点も解説

化粧品業界はトレンドの移り変わりが早く、新製品も次々に登場するため、ブランド側は常にユーザーの関心を惹きつけておく必要があります。

そのための有効な手段の一つがキャンペーンの実施です。

たとえば、プレゼント企画やSNSを活用したプロモーション、店頭での体験イベントなど、各ブランドはさまざまな手法を取り入れています。

なかでも、X(旧Twitter)は拡散力に優れており、化粧品との相性が良いプラットフォームとして多くのブランドが活用しています。

キャンペーンの告知やユーザー参加型の施策が短期間で広まりやすく、リアルタイムでの反応も得やすいため、Xを活用したキャンペーン事例は参考になるポイントが豊富です。

この記事では、実際に打ち出された化粧品ブランドのキャンペーン事例をはじめ、キャンペーンを行うメリットや注意点について紹介します。

美容プロモーション・化粧品PR代行会社 有限会社マヴェリック

美容プロモーション・化粧品PRの専門家
マヴェリック編集部

代表 桑原由美子が率いる美容専門のPR会社。1996年の創業からビューティに特化したメディアコミュニケーションを実施。長年のキャリアで築き上げたメディアとの信頼関係を強みとして、WEBを含む美容誌・女性誌へのアプローチを中心に、イベント、インフルエンサーマーケティングなど、常にトレンドや時代のニーズに合わせたPRの戦略と戦術を設計することでブランドや製品の認知度向上に貢献。

化粧品ブランドのキャンペーン事例9選

有名化粧品ブランドで実際に展開されたキャンペーン事例を9つ紹介します。

  • ELIXIR(エリクシール)
  • LANCOME(ランコム)
  • KOSE(コーセー)
  • ETVOS(エトヴォス)
  • Love Liner(ラブライナー)
  • ヒロインメイク
  • MINON(ミノン)
  • ORBIS(オルビス)
  • uno(ウーノ)

それぞれの事例について見ていきましょう。

1.ELIXIR(エリクシール)

ELIXIRは資生堂が販売している化粧品ブランドで、エイジングケアや美白ケアなどを売り出しています。

新製品のUV乳液の発売に先駆けて、X(旧Twitter)上で先行体験キャンペーンを実施。

多くの注目を集め、リポスト数は約6,000件にのぼりました。

具体的なキャンペーン内容は、以下のとおりです。

キャンペーンへの参加方法 ①@elixir_TWをフォロー​
②本投稿を引用リポストし、#ふっくらやわらか美肌体験 +期待の声を投稿​
③ツリー投稿に記載の応募フォームに必要情報を入力
施期間 2025年1月16日〜2025年1月22日
当選者数 抽選で1,000人

引用元:エリクシール

参加方法の条件に「期待の声を投稿​」とあり、「具体的にどのような悩みを持っているのか」「エリクシールに何を期待しているのか」とユーザーニーズを直接くみ取る策略が垣間見えます。

キャンペーンを打ちつつも、さり気なくユーザーからアンケートを取っており、次の商品開発に活かせないか模索している良いキャンペーン事例です。

2.LANCOME(ランコム)

LANCOMEは1935年にフランスで誕生した、長い歴史を持つラグジュアリーブランドです。

X(旧Twitter)にてベスコス受賞の新美容液である「ジェニフィックアルティメセラム」のプレゼントキャンペーンが展開されました。

具体的なキャンペーン内容は、以下のとおりです。

キャンペーンへの参加方法 ①@lancome_JPをフォロー
②ポスト下部に設けられた指定のボタンを押して投稿
施期間 2024年12月4日〜2025年1月31日
当選者数 抽選で2人

引用元:LANCÔME|ランコム公式

投稿に『「回復美容が魅力」「肌なじみが好き」など、あなたが体感したポイントを教えてください』とあるように、実際のユーザーの使用感も宣伝材料になることを加味して上手にアピールできています。

販売価格が10,000円以上する超高級美容液が抽選でゲットできるとあり、訴求力が高く、商品の認知度アップに貢献しています。

3.KOSE(コーセー)

KOSEが展開しているブランドであるエスプリークの美容液BB「スピードフィニッシュセラムBBカバー」のキャンペーンです。

「ZOZOCOSME AWARDS ベースメイク カテゴリー大賞受賞記念」と題しており、販売実績を挙げている化粧品のさらなる認知拡大を狙っていることが伺えます。

キャンペーン内容は、以下のとおりです

キャンペーンへの参加方法 ①@koseofficial_jpをフォロー
②『#30秒でスピードフィニッシュ』とスピードフィニッシュ セラム BBの魅力に感じたところを書いて引用リポスト
施期間 2025年1月20日〜2025年1月29日
当選者数 抽選で30人

引用元:コーセー / KOSÉ 公式

「スピードフィニッシュ セラム BBの魅力に感じたところを書く」と参加条件をつけることで、ユーザーに商品について情報収集しようという意欲を掻き立てさせているのがポイント。

また、「商品の写真と一緒に投稿すると当選確率UP」と宣伝されていて、商品パッケージが目に触れる機会を増やすことで購買意欲をさらに上げています。

4.ETVOS(エトヴォス)

ETVOSは敏感肌のために生まれた日本発のオーガニックコスメブランドで、独自に定めた厳しい基準をクリアした成分のみを使用し、製品を展開しています。

ETVOSの人気商品である「ミネラルアイバーム」の現品を10名にプレゼントするキャンペーンが打ち出されました。

キャンペーンへの参加方法 ①@etvos_jpをフォロー
②本投稿をリポスト
施期間 2025年1月15日〜2025年1月31日
当選者数 抽選で10人

引用元:ETVOS(エトヴォス)公式

参加方法は公式アカウントのフォローと当該キャンペーンの投稿をリポストするだけとシンプルで、8,000件以上もリポストされることに成功しました。

応募条件を多く設けないことで多くのユーザーが気軽に参加しやすく、大変高い拡散力を示しています。

5.Love Liner(ラブライナー)

Love Linerはリキッドアイライナーとペンシルアイライナーのみに特化した化粧品ブランドで、「描きやすさ」と「落ちにくさ」が支持され、高い人気があります。

アットコスメ殿堂入りを記念して、X(旧Twitter)にて「リキッドアイライナー」をリフィルとセットで1,000名にプレゼントするキャンペーンを実施しました。

キャンペーンへの参加方法 ①@loveliner_jp をフォロー
②本投稿をリポストor引用ポスト
施期間 2024年12月11日〜2024年12月22日
当選者数 抽選で1,000人

引用元:loveliner_jp

当選者数が1,000人と大規模なこと、参加方法がアカウントのフォローと投稿をリポストまたは引用ポストのみと簡単なことから、20,000件以上のリポストを記録しました。

当選率アップの条件は「#ラブライナー殿堂入り をつける」だけと容易だったこともあり、多くのユーザーにリポストされて宣伝効果が高かったと予想されます。

6.ヒロインメイク

ヒロインメイクは株式会社伊勢半が展開する化粧品ブランドで、主にマスカラやアイライナーなどのアイメイク商品を扱っています。

数量限定品である「プライムリキッドアイライナーリッチジュエル」の宣伝として、X(旧Twitter)で以下のキャンペーンが打ち出されました。

キャンペーンへの参加方法 ①@heroinemakeをフォロー​
②本投稿をリポスト
施期間 2025年1月15日〜2025年1月28日
当選者数 抽選で20人

引用元:ヒロインメイク/エリザベート・姫子

ユーザーによるキャンペーンの投稿には商品の画像が掲載となっていることが多いですが、当キャンペーンでは添付している画像に外装パッケージや数量限定品である旨、色味なども掲載されていて購買意欲を高めています。

キャンペーンに当たらなかったとしても、店頭や通販サイトでつい購入したくなるような訴求ができており、力強くPRできたと想像できます。

7.MINON(ミノン)

MINONは第一三共ヘルスケアが展開するスキンケアブランドで、敏感肌や乾燥肌の人をターゲットにした化粧品を開発しています。

新商品である「ミノンUVマイルドジェル」の発売キャンペーンとして、以下の内容が投稿されました。

キャンペーンへの参加方法 ①@minon_dshcをフォロー
②本投稿をリポスト
施期間 2025年1月14日〜2025年1月21日
当選者数 抽選で50人

引用元:ミノン

参加方法はMINON公式のアカウントのフォローとリポストだけと簡単で、18,000件ものリポストを達成しました。

また、「紫外線に弱い敏感肌に」「みずみずしいジェル処方」など商品の魅力が記載された画像もポストに添付されていて、実際に手に取ってみたくなるような訴求文が魅力的です。

8.ORBIS(オルビス)

ORBISは化粧品をはじめ、健康食品や美容サプリメント、ボディウェアなどを販売しているメーカーです。

毎月お得なキャンペーンを展開する「オルビスウィーク」を設けており、ユーザーの心を離さない工夫がされています。

実施期間 毎月20日から月末まで

引用元:ORBIS「ORBIS WEEK

抽選で化粧品の現品が当たったり、対象者全員にオリジナルグッズがプレゼントされたりするキャンペーンで、毎月内容が変わるので飽きない点が魅力です。

ブランドや製品の認知拡大に加えて、当選したユーザーがリピ買い(リピートして購入すること)してくれる可能性があるので、継続的な売上につなげられるでしょう。

9.uno(ウーノ)

unoは資生堂が販売している男性向けの化粧品ブランドで、洗顔料・化粧水・クリーム・BBクリームなどを販売しています。

串カツの居酒屋ブランドである「串カツ田中」とコラボして、若い男性客をターゲットにしたキャンペーンを展開しました。

実施期間 2024年11月1日〜2024年11月30日

引用元:uno(ウーノ)

串カツ田中の店舗でunoとコラボした特定の商品を注文したりゲームに勝ったりすると、オールインワンクリームのサンプルや現品がプレゼントされました。

ただし、他企業とのタイアップは莫大なコストがかかるため、ブランドが成長した段階でキャンペーンを打つのがお薦めです。

化粧品ブランドがキャンペーンを打つメリット

化粧品ブランドがキャンペーンを打ち出すときのメリットは、以下のとおりです

  • ブランドや商品の認知度が高まる
  • 広告費をかけずにユーザーに拡散してもらえる
  • 新規顧客の獲得につながる

それぞれ詳しく解説します。

ブランドや商品の認知度が高まる

多くの化粧品ブランドではSNSでキャンペーンを打っており、そのほとんどが条件として特定の投稿のリポストを設けています。

ブランド自体や新商品が発売されたことを知らないターゲットに向けてアプローチできるので、ブランドや商品の認知度を高められることが期待できます。

また、実際に現品がプレゼントされたユーザーはSNSにキャンペーンが当たった旨や商品の感想を投稿することが多く、さらに広く宣伝できるでしょう。

費用をかけずにユーザーに拡散してもらえる

SNSでキャンペーン内容をX(旧Twitter)やInstagramなどに投稿するだけなので、費用をかけずに宣伝できます。

キャンペーン内容が魅力的ならユーザーにどんどん拡散してもらえるため、費用対効果が高い点が魅力です。

商品代や発送料などを自社で負担してでもキャンペーンを打つメリットは大きいので、ブランドや商品の認知度を上げたいなら取り組むことはマストといえるでしょう。

新規顧客の獲得につながる

ブランド自体や新商品が発売されたことを知らない場合、ユーザーは商品を購入しようにありません。

キャンペーンを打ち出してPRすることで、ブランドや商品を大々的に宣伝でき、ユーザーに知ってもらう機会を増やせます。

新たにブランドや商品を知ったユーザーがファンになってくれる可能性があるので、新規顧客の獲得につなげられるでしょう。

化粧品のキャンペーンを展開する際の注意点

化粧品のキャンペーンを展開する際には、以下の注意点があります。

  • SNSの利用規約を守る
  • 薬機法に違反しないように表現する
  • キャンペーン終了後のフォローを忘れない

注意点を知らないままキャンペーンを実施すると、最悪の場合、行政指導されるおそれがあります。

化粧品キャンペーンを打ち出す前に、必ず目を通しておきましょう。

SNSの利用規約を守る

X(旧Twitter)やInstagramなどの各SNSでは、キャンペーンやプロモーションに関する規約を設定しているので、違反にならない範囲で展開しなければなりません。

キャンペーンを打ち出す前にしっかり規約を確認して、「どのような訴求文なら違反にならないか」「違反になった事例はどんな内容か」などを調べておきましょう。

薬機法に違反しないように表現する

薬機法(やっきほう)とは、医薬品や化粧品などの品質や有効性、安全性を確保するために定められた法律です。

薬機法に違反すると措置命令や課徴金納付命令などが課される恐れがあるので、SNSの規約と同様に違反しないように注意してキャンペーンを打ちましょう。

違反しないか不安であれば、化粧品プロモーションのプロに相談するのがおすすめです。

キャンペーン終了後のフォローを忘れない

キャンペーンが終了した後も公式アカウントのフォロワーとの関係を維持するために、施策を用意しておきましょう。

キャンペーン後にアクションがないと、せっかくキャンペーンに参加してくれたユーザーの心が離れて、ブランドや商品のファンが減ってしまうことがあるからです。

たとえば、キャンペーンに当たった旨を投稿しているポストをリポストして感謝の言葉を述べたり、次回のキャンペーンを予告したりして、ユーザーの関心を引き続けることが大切です。

化粧品のキャンペーンにお悩みの方はマヴェリックまで

化粧品のキャンペーンはSNSで展開されることが多いですが、ORBISやunoのような施策も考えられるので、自社のブランドに合う方法で打ち出しましょう。

しかし、キャンペーンを実施する際には、SNSの利用規約の遵守や薬機法の適用範囲の確認など、慎重に対応すべきポイントが多くあります。

特に、初めてキャンペーンを企画する場合、「どのように進めれば良いのかわからない」「法的リスクを避けたい」と悩むことも少なくありません。

化粧品業界に特化したPR会社のマヴェリックでは、これまで数々のキャンペーンに取り組んだ経験が豊富にあります。

企画立案から運用、法規制のチェックまでしっかりとサポートできるので、安心してお任せいただけます。

化粧品のキャンペーンを打ちたいとお考えでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。