プチプラコスメに適したマーケティングとは?おすすめの方法や成功事例を解説
プチプラコスメは多種多様なブランドが台頭しており、市場での競争が激化しています。
そのような競争が激しい市場で成功を収めるためには、効果的なマーケティング戦略が不可欠です。
この記事では、プチプラコスメに適したマーケティング方法や実際の成功事例を解説します。消費者の心をつかむためのポイントを学び、ぜひ参考にしてください。

美容プロモーション・化粧品PRの専門家
マヴェリック編集部
代表 桑原由美子が率いる美容専門のPR会社。1996年の創業からビューティに特化したメディアコミュニケーションを実施。長年のキャリアで築き上げたメディアとの信頼関係を強みとして、WEBを含む美容誌・女性誌へのアプローチを中心に、イベント、インフルエンサーマーケティングなど、常にトレンドや時代のニーズに合わせたPRの戦略と戦術を設計することでブランドや製品の認知度向上に貢献。
化粧品市場におけるプチプラコスメの現状
富士経済によると、2023年のプチプラコスメの国内市場規模は前年比7.7%増の7,099億円となり、競争が激化していることがわかります。
特に日韓メーカーの競争が激しく、日本輸入化粧品協会によると2022年には化粧品の輸入差先として韓国が首位になりました。
また、調査会社のインテージによれば、10〜20代の3人に1人が「韓国ブランドの化粧品を買ったことがある」と回答しています。
韓国のプチプラコスメブランドはK-POPアイドルをSNSで活用する広告戦略に尽力しており、最近の流行アイテムはクッションファンデーションやリップティントのように韓国のSNS発で生み出されていることが多いです。
加えて、日本のプチプラコスメブランドでは人気俳優を起用して「バズり」を狙ったり、利用者が交流できる会員限定のサイトを開設してファンを増やしたりして巻き返しを図っています。
このようにメーカーは化粧品の機能やクオリティを高めるだけに留まらず、ユーザーへの伝え方も求められる時代になってきたといえます。
プチプラコスメにはWebマーケティングが必須である理由
プチプラコスメにおいては、マーケティングのなかでも特にWebマーケティングが必須といえます。
その理由を詳しく見ていきましょう。
トレンドの移り変わりが激しいから
ファッションやメイクが変化すると、それに合った化粧品やコスメが選ばれるようになります。
たとえば、K-POPや韓国ドラマが流行している近年では、韓国のアイドルや女優のようなメイクができるコスメの人気が高まっています。
入れ替わりが激しいプチプラコスメでは、次に来るトレンドを素早く把握するためにも、SNSを中心にWebでの流れを抑えておかねばなりません。
購入前にWebで情報収集する人が多いから
株式会社スパコロが実施した調査によると、コスメを購入する前にWebで情報収集する人の割合は約6割にも上るという結果が出ています。
Webで圧倒的な人気を博しているプチプラコスメが生まれれば、「バズっている」という理由だけで興味を持ってくれるユーザーが増えるので、より積極的に情報収集してくれるでしょう。
そのため、実店舗でのポスターやポップによるアプローチだけでなく、Web上のアプローチが必須です。
プチプラコスメに最適なWebマーケティング方法
プチプラコスメに向いているマーケティング手法は、主に以下の4つです。
- SNSマーケティング
- 動画マーケティング
- インフルエンサーマーケティング
- オウンドメディアマーケティング
それぞれ具体的に解説します。
SNSマーケティング
会社名やコスメのブランド名でInstagramやX(旧Twitter)などのSNSアカウントを運用し、SNS上でマーケティング活動を行う方法です。
画像や短時間の動画を投稿できるので、文章だけではなく視覚的にアピールしやすいことが特徴です。
また、「アカウントのフォローとリポストを行うと、抽選で〇名に新商品をプレゼント」といった企画を定期的に行えば、新規ファンを獲得したりファンの心を掴み続けたりすることが期待できるでしょう。
動画マーケティング
YouTubeをはじめとする動画サイトに動画を投稿し、視覚と音声でプチプラコスメの魅力をアピールするマーケティング方法です。
動画ならSNSでの発信よりも多くの情報を盛り込めるため、商品を具体的にじっくり宣伝したい場合に向いています。
また、同じコスメでも「パッケージデザインやカラーの紹介」「基本的な使い方の解説」など小出しで情報を解禁することで、ユーザーの注目を途切れさせないといった工夫もできます。
インフルエンサーマーケティング
有名インフルエンサーとタイアップして、自社のプチプラコスメを宣伝してもらうマーケティング方法です。
第三者であるインフルエンサーの視点から宣伝されるので、宣伝されている印象が薄くてユーザーに興味を持ってもらいやすく、一気に知名度のアップや購買意欲の増進が狙えます。
もしブランドが軌道に乗ってファンを多く獲得できたなら、インフルエンサーとコラボしたコスメを制作することで、さらに多くのユーザーに注目してもらえるでしょう。
オウンドメディアマーケティング
自社のWebサイトやブログなどで、ユーザー層が求める情報をコンテンツ化して発信するマーケティング方法です。
サイトデザインやコスメのイメージを自由に表現できるので、ブランディングを確立しやすい点が魅力です。
また、会員制を設けてメールマガジンを配信したり、ECサイトに直接遷移したりするなど、ブランドとユーザーの距離を縮めたい場合に向いています。
プチプラコスメで成功したマーケティング事例
プチプラコスメのマーケティング施策が気になっている方のなかには、実際にどのようなマーケティング施策を行っているのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
以下では、プチプラコスメブランドで成功を収めたマーケティング事例を4つ紹介します。
KATE(ケイト)
KATEのX(旧Twitter)では「フォロー&今気になるKATEの商品を記載したポストを投稿するだけ」と、誰でも簡単に参加できるプレゼントキャンペーンを頻繁に実施しています。
フォロワーを着実に増やしつつも新規ユーザーの獲得やファンづくりにつなげており、数あるマーケティング手法のなかでも申し分ない成功事例の一つです。
また、新作コスメの情報発信や実際に使用したユーザーの口コミのリポストも積極的に行い、ファンを飽きさせない工夫が施されています。
一方でWebサイトでは、KATEのブランドカラーであるブラックをバックに赤文字で商品案内がされていて、世界観が美しく表現されていることが特徴です。
「ヴァーチャルテスター」というコンテンツが設けられ、自分の顔をカメラで撮りながら気になるアイシャドウやアイライナーなどのアイテムを試せるという近代的なマーケティング手法も必見です。
CEZANNE(セザンヌ)
CEZANNEは知名度の高い美容系インフルエンサーと多数コラボしており、新作を発売するたびに動画やSNSで宣伝しています。
特にコスメヲタちゃんねるサラさんや水越みさとさんなど100万人前後のフォロワーを有するトップインフルエンサーに何度もコスメが紹介されており、認知の拡大や購買意欲の促進につながっています。
また、Instagramでは商品やブランドイメージの画像を中心に掲載しており、ブランディングに努めていることが特徴です。
商品単体やモデルの使用事例を切り取った画像が多く、コスメの魅力や仕上がりイメージをわかりやすく発信しています。
さらに、SNSを通じてアイシャドウやハイライトをはじめとする数多くの「バズりコスメ」を生み出しているため、CEZANNEの商品を研究することで、ヒット作を作り出すための貴重なヒントを得られるでしょう。
KOSE(コーセー)
KOSEでは化粧品専門のオウンドメディア「Maison KOSE(メゾンコーセー)」を運営しており、スタッフによるスキンケアやメイクアップのハウツー動画、実際にKOSEの商品を使用したユーザーの声を掲載して購買意欲を高めています。
特に動画コンテンツには「オフィスで取り入れやすいカラーメイクアップ」「ナチュラルなのに華やぐソフトトーンメイク」といったユーザーの興味を引きやすいタイトルがつけられていて、動画内で使用されているコスメの詳細をチェックできる仕様に仕上げられています。
また、ヴィセ・ファシオ・アディクションなど、コーセーが展開しているコスメブランドを直接購入できるオンラインショップへの導線がわかりやすく引かれていることもポイントです。
ユーザーが気になる商品をすぐに購入でき、サイトからの離脱を防いでいるマーケティングの成功事例の一つです。
Wonjungyo(ウォンジョンヨ)
WonjungyoのYouTubeでは、ブランド名になっているメイクアップアーティストのウォンジョンヨ氏本人によるメイクの解説動画を多く配信していて、コスメの使い方をわかりやすくPRしていることが特徴です。
また、前述した水越みさとさんをはじめ、元AKB48の柏木由紀さんやnanakoななこさんなど有名YouTuberとコラボし、ウォンジョンヨ氏が直伝でメイクを施す動画がアップされています。
YouTuberとコラボすることでブランドの認知拡大に成功しており、着実にファンを獲得して成長しています。
InstagramではブランドミューズであるTWICEのMOMOさんをメインに、コスメのイメージ画像が多く投稿されており、ピンクをベースカラーとしたかわいらしい世界観が強調されていることが魅力です。
全体的にトンマナがそろっているため、「華やかな韓国アイドルみたいにかわいくなりたい」「MOMOのような透明感のある仕上がりを目指したい」と考えているターゲット層にPRできています。
プチプラコスメのマーケティングで意識すべきポイント
プチプラコスメのマーケティングをする際には、意識すべきポイントがあります。
以下では、3つのポイントについてそれぞれ紹介します。
ユーザーのニーズを理解する
プチプラコスメのマーケティングにおいて、ユーザーのニーズが理解できていないと、どれだけマーケティングに取り組んでも効果が出ません。
「ターゲットユーザーにどのようなプチプラコスメがヒットしているのか」「どうしてこのプチプラコスメは注目されているのか」というようにユーザーニーズを徹底的に研究し、そのニーズに応えられる商品を作らなければ売り上げを伸ばすことは難しいです。
SNSや動画などを参考にしっかりと市場調査し、結果が出せるマーケティングを行いましょう。
価格の安さと品質を訴求する
プチプラコスメの最大の魅力は、価格の安さに対して品質が高い、いわゆる「コスパが良い」という点です。
ただ安くてもクオリティが低ければ、ユーザーから「安かろう悪かろう」と低評価をつけられ、ブランド価値が低下してしまいます。
高い品質を生み出しつつも低価格という塩梅を探り、ユーザーに喜んで使ってもらえるような名品を作りましょう。
キャンペーンやプレゼント企画を実施する
「期間限定で全品△△%OFF」「リポストした人の中から先着〇名に××をプレゼント」というように、オンラインショップやSNSなどでキャンペーンやプレゼント企画を実施すると、マーケティングの効果が出やすいです。
キャンペーン期間中や現品の無料配布は売り上げが少し減ってしまうかもしれませんが、商品の知名度アップや口コミによる宣伝効果が期待できるので、初期投資と考えて割り切りましょう。
値引きや現品プレゼントが難しい場合は、1回使い切りの化粧水や日焼け止めなどのパックをおまけとしてコスメに付属するだけでも、ユーザーの購買意欲を高められるのでおすすめです。
プチプラコスメのPRなら実績豊富なマヴェリックまで
現在のコスメ市場では、日韓のプチプラコスメメーカーが熾烈な市場競争を繰り広げており、化粧品の機能やクオリティだけではなくPR戦略も工夫しないとユーザーに注目してもらえないでしょう。
また、SNSやECサイトが台頭している現在では、購入前にWebで情報収集する人が多いことからWebマーケティングに取り組むことは必須といえます。
KATEやKOSEなどの成功事例を参考に、動画やインフルエンサーといったマーケティング戦略を徹底的に研究し、自社のプチプラコスメを効果的にアピールすることが大切です。
プチプラコスメのPRをお考えでしたら、実績豊富なマヴェリックにぜひご相談ください。
SNSやオウンドメディアなど多数のマーケティング戦略に精通しているので、効果的なマーケティング方法をご提案いたします。