雑誌で紹介される機会を得る方法は?戦略やポイント、注意点を解説

インターネット上のコンテンツが発展したことで、雑誌の発行部数や売り上げは徐々に減少してきました。

それでもなお、雑誌は今も情報を広く発信できる力を持ったメディアの一つです。

特に、美容やファッションといった専門的な内容を取り扱う雑誌は、読者が積極的に情報を求めているため、掲載された記事にじっくり目を通してもらえる傾向があります。

もし自社の商品やサービスが雑誌で紹介されれば、多くの読者の目に触れるチャンスとなり、効果的なPRが期待できるでしょう。

この記事では、雑誌の種類や特徴をはじめ、実際に出版社へアプローチする際のコツや注意点まで詳しく解説します。

美容プロモーション・化粧品PR代行会社 有限会社マヴェリック

美容プロモーション・化粧品PRの専門家
マヴェリック編集部

代表 桑原由美子が率いる美容専門のPR会社。1996年の創業からビューティに特化したメディアコミュニケーションを実施。長年のキャリアで築き上げたメディアとの信頼関係を強みとして、WEBを含む美容誌・女性誌へのアプローチを中心に、イベント、インフルエンサーマーケティングなど、常にトレンドや時代のニーズに合わせたPRの戦略と戦術を設計することでブランドや製品の認知度向上に貢献しています。

【頻度別】雑誌の種類

一口に雑誌といってもさまざまな種類があり、発行される頻度によって、次のように大きく分けられます。

  • 月刊誌・隔月誌
  • 週刊誌・隔週刊誌

それぞれが発売されるタイミングなどについて、以下から詳しく見ていきましょう。

月刊誌・隔月誌

月刊誌は月に1度、隔月誌は2か月に1度発行される雑誌です。

週刊誌に比べると、一つのテーマを深く掘り下げた記事が多く、速報性よりもじっくりとした分析や専門的な解説を重視する傾向があります。

読者層が明確に絞られていることも特徴で、手元に置いて何度も読み返す読者が多いのも月刊誌・隔月誌のポイントです。

また、取材期間がしっかり確保されることが多く、編集者の方や外部ライターの企画によって、丁寧に記事が作られます。

週刊誌・隔週刊誌

週刊誌は週に1回、隔週刊誌は2週間に1回発行される雑誌です。

月刊誌と比べると、速報性を重視しており、時事性や大衆向けの記事が多く掲載されています。

多くの写真やイラストを使って記事をわかりやすく仕上げるのも特徴で、読者の興味を引きつけるため、ゴシップ(芸能界のうわさ話)やスキャンダル(不祥事)に関する内容が多い場合があることも。

一般的には、発売日の2〜3週間前に企画会議が行われ、そこでテーマが決まり、記者が取材に動き出します。

【ジャンル別】雑誌の種類

雑誌の種類はジャンルによっても異なり、次のような分け方がされます。

  • 一般誌
  • 専門誌
  • 団体誌・協会誌・企業誌・官公庁誌

特に「自社製品やサービスをPRするために雑誌で紹介して欲しい」と考えているなら、「一般誌」と「専門誌」の違いはしっかりと理解しておきましょう。

以下から、雑誌の種類を詳しく解説します。

一般誌

一般誌とは、特定の専門分野に限定せず、幅広い読者層をターゲットにしている雑誌です。

全国の書店やコンビニエンスストアなどで販売されており、ニュースやトレンド情報、エンターテインメント、生活に役立つ知識など、さまざまなジャンルの記事が掲載されています。

専門的な知識がなくても読めるように難しい言葉は避け、写真やイラストを多く使って、誰でもわかりやすい内容に工夫されているのが特徴です。

読者の年齢層や性別を問わないため、雑誌に掲載する広告も幅広い層に向けたものが中心になります。

専門誌

専門誌とは、特定のジャンルに特化した情報を発信する雑誌のことです。

たとえば、美容やサーフィン、グルメ、ライフスタイルなど、興味や関心を持っている読者をターゲットにしています。

記事内容も専門的であるため、記者やライターだけでなく、専門家や有名人が執筆を担当することも珍しくありません。

また、掲載される広告も、読者の関心に合わせた製品やサービスが中心となるため、ターゲットを絞った効果的なPRが可能です。

団体誌・協会誌・企業誌・官公庁誌

団体誌・協会誌・企業誌・官公庁誌は、それぞれ特定の団体や企業、または役所(官公庁)が発行する雑誌です。

このような雑誌は、一般の読者に向けたものではなく、その団体に所属している方々や、特定の関係者に向けた情報提供を目的としています。

たとえば、活動報告や会員紹介、イベント情報、業界ニュース、新しい技術の紹介など、内部向けの情報が中心で、一般向けの広告を載せることはあまりありません。

雑誌を通して、組織内部の結束力を高めたり、情報共有をスムーズにする役割を担っています。

雑誌で紹介される機会を得るための戦略

自社製品やサービスを雑誌で紹介される機会を得るためには、次のような戦略を取りましょう。

  • ストーリーやコンセプトを綿密に作成する
  • 掲載してもらいたい雑誌を選定する
  • プレスリリース(ニュースリリース)を配信する
  • 雑誌出版社にプレスリリース(ニュースリリース)を送付する
  • 問い合わせ窓口の体制を強化しておく

以下からは、こうした雑誌で紹介されるための方法を解説します。

ストーリーやコンセプトを綿密に作成する

商品やサービスの背後にあるストーリーや製品コンセプトがしっかりしていると、消費者だけでなく雑誌編集者の方の関心も引きやすくなります。

たとえば、「どんな人に使ってもらいたいのか」「どういう思いで開発されたのか」といった背景を明確にしておくと良いでしょう。

世界観がぼんやりしていると、編集者の方も興味を持ってくれません。

したがって、準備は万全にしておきましょう。

掲載してもらいたい雑誌を選定する

雑誌ごとに、読者の年齢層や興味関心が異なります。

そのため、自社製品やサービスと親和性の高い雑誌を選びましょう。

たとえば、化粧品を売り込みたいなら、美容専門の雑誌が向いています。

また、美容誌の中でも「30代後半〜50代女性向け」「仕事をがんばるOL向け」など、細かなターゲット設定があります。

こうした年齢層まで、しっかり調査して選ぶことが大切です。

プレスリリース(ニュースリリース)を配信する

プレスリリース(ニュースリリース)とは、企業や団体が新しい情報を正式にメディアへ発表するための文書です。

たとえば、新製品の発売やイベント開催、業績発表などを広く知らせるときに使います。

雑誌編集者の方は、常に新しい話題を探しています。

そのため、新製品や新サービスに関するプレスリリース(ニュースリリース)を配信すると、編集者の方の目に留まりやすくなるでしょう。

雑誌出版社にプレスリリース(ニュースリリース)を送付する

プレスリリース(ニュースリリース)を配信するだけでは、すべての編集者の方に読んでもらえるとは限りません。

そこで、自社から積極的に出版社へアプローチする必要があります。

たとえば、「この商品は貴誌の〇〇特集にぴったり合っています」といった、編集者の方が興味を持ちやすい切り口を添えてプレスリリース(ニュースリリース)を送付しましょう。

なお、プレスリリース(ニュースリリース)配信サービスには、国内最大手の「PR TIMES」や、海外配信に強い「共同通信PRワイヤー」などがあります。

自社の方針や予算に応じて、適したサービスを選んでください。

問い合わせ窓口の体制を強化しておく

雑誌出版社から問い合わせが来たときに、迅速に対応できる体制を整えておくことも重要です。

もし連絡を受けた際に社内で混乱したり、対応が遅れてしまうと、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。

そのため、「誰が窓口担当なのか」「どの部署が取材対応するのか」を事前に社内で共有し、スムーズな連携が取れるようにしておきましょう。

雑誌出版社にアプローチするときのポイント

雑誌出版社に、自社からアプローチするときのポイントは、次の通りです。

  • プレスリリース(ニュースリリース)と組み合わせる
  • 掲載を獲得したいコーナーや連載などを予め想定する
  • 企画書を提出する
  • PR会社に依頼する

以下からは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

プレスリリース(ニュースリリース)と組み合わせる

雑誌編集者の方にアプローチするときは、ただ自社製品を紹介するだけでなく、「正式な情報源であるプレスリリース(ニュースリリース)を発表している」という事実も伝えることが大切です。

プレスリリース(ニュースリリース)は、社会性や話題性(トレンド)を重視して作成するため、これをもとに「どこが社会的に意義があるのか」「他社製品とどう違うのか」をアピールすれば、編集者の方の興味を引きやすくなります。

雑誌で紹介される可能性を高めるために、プレスリリース(ニュースリリース)と直接アプローチの両方をうまく組み合わせましょう。

掲載を獲得したいコーナーや連載などを予め想定する

漠然と「この雑誌の〇〇特集にうちの製品が合っています」と具体的に提案したほうが、編集者の方には伝わりやすくなります。

たとえば、雑誌に「お出かけに便利なアイテム紹介」というコーナーがあれば、そこにぴったり合う日焼け止め商品を売り込むというような形です。

また、雑誌によっては毎月続く「連載ページ」を持っています。

もし、こうした連載に取り上げてもらえれば、継続的に取り上げられるチャンスも生まれます。

企画書を提出する

具体的な提案をするには、企画書を作成するのが効果的です。

企画書には、「なぜこの商品が読者にとって有益なのか」「今なぜこの商品を紹介するべきか」といったポイントを整理して記載します。

書式はある程度決まった形があるので、わからない場合はインターネットで「企画書 書き方 テンプレート」などと調べて、基本的なフォーマットを参考にして作成すると良いでしょう。

PR会社に依頼する

「どの雑誌にアプローチすればいいか分からない」「効果的な企画書が作れない」という場合には、PR会社に依頼するのも一つの方法です。

PR会社には、雑誌編集部の方とのネットワークを持っているところが多く、自社だけで直接交渉するよりも、紹介される確率を高めることができます。

特に、私たちマヴェリックでは、長年にわたるメディア研究に基づき、製品ニュースが拡散しやすい活動スケジュールを立案し、メディアに選ばれる製品へと育成いたします。

「雑誌で紹介されました!」の謳い文句は鵜呑みにしない

一部の企業のサービスページや製品のパッケージには、「〇〇(雑誌名)で紹介されました!」といった謳い文句が掲載されています。

一見すると権威性があるかのように思えますが、次のことに注意して、こうした謳い文句は鵜呑みにしないようにしましょう。

  • 取材記事と広告はまったくの別物
  • 謳い文句の多くが広告

以下からは、雑誌紹介というキャッチコピーについて、なぜ注意するべきなのか、その理由を詳しく解説します。

取材記事と広告はまったくの別物

取材記事とは、記者やジャーナリスト、ライターが実際に企業や団体、または特定の人にインタビューをして取材をもとに記事をまとめたものです。

この場合、メディア側が興味を持って取材を申し込み、情報を記事化するため、企業側が取材費用を支払うことはありません。

取材記事はあくまでも「報道の一環」として掲載されるため、内容にも高い信頼性や権威性が伴います。

一方で、広告とは、企業や団体がお金を払って雑誌に載せてもらうものです。

雑誌出版社から「広告枠を買いませんか」と提案され、企業が広告費を支払うことで、記事形式で商品紹介されることもあります。

この場合、見た目は取材記事のように見えても、実態は広告であり、純粋な第三者視点の記事とは異なります。

しかも、広告料金は数十万円から数百万円に及ぶことも珍しくありません。

謳い文句の多くが広告

「雑誌で紹介されました!」というフレーズを掲げている商品やサービスの中には、実際には広告掲載だったというケースが少なくありません。

つまり、お金を払って載せた広告を「紹介されました」と表現している可能性があるのです。

そうした行為は、事実と異なる印象を与える表現になる場合もあるため、注意が必要です(「PR広告」と小さく表示されていれば景表法の要件を満たせる可能性は高くなります)。

もちろん、広告であっても製品の良さを伝える手段にはなり得ますが、あたかもメディアから評価されたかのように見せるのは、消費者に誤解を与えることにもつながりかねません。

雑誌に紹介された実績をチェックするときは、「本当に取材記事だったのか」「単なる広告だったのか」を、必ず見極めるようにしましょう。

化粧品を雑誌で紹介されたい場合はマヴェリックまで

今回は、自社製品やサービスを雑誌に紹介してもらうためのポイントについて、幅広く解説しました。

雑誌には、月刊誌・週刊誌といった発行頻度の違いや、一般誌・専門誌といったジャンル分けがあり、製品のターゲットに合った雑誌を選ぶことが重要です。

また、雑誌に紹介されるためには、ストーリーやコンセプトをしっかり作り込み、プレスリリース(ニュースリリース)を効果的に活用し、問い合わせ対応もスムーズにできる体制を整えておくことが必要となります。

もし、「雑誌掲載を目指しているけれど、どこから手をつければいいか分からない」と感じているなら、美容専門のPR会社である、私たちマヴェリックにご相談ください。

マヴェリックは、有名美容誌との信頼関係を多数築いており、製品の魅力を最大限に引き出す広報戦略を提案いたします。

雑誌掲載に本気で取り組みたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。