コスメ・化粧品・PRのおすすめ広告手法5選!薬機法や広告規制など注意点も解説

自社開発のコスメ・化粧品をプロモーションする上で欠かせないのが広告です。

しかし、どんな広告手法でも良い訳ではありません。

限られた予算の中で、効果的にプロモーションしていくためには、コスメに適した広告手法を活用していく必要があります。

今回は、「コスメ・化粧品の広告を打ちたい」という方向けに、コスメにおすすめの広告手法を5つご紹介します。

また、コスメの広告で注意すべき規制や広告表現などについてもご紹介します。

コスメ・化粧品の広告を出稿する際に押さえるべきポイント

コスメ・化粧品業界は競合も多く、トレンドの変化も激しいため、ただ単純に広告を出すだけでは成果を出すことは難しいのが実情です。

そのため、次のようなポイントを押さえた上で、広告文章や画像、動画を企画・制作していく必要があります。

コスメのトレンドを押さえる

コスメ・化粧品のトレンドは速いペースで変化します。

季節ごとに変わる色のトレンドや、新しい成分の注目度などをしっかりとリサーチし、最新のトレンドに基づいた広告を作成することが重要です。

また、トレンドをあらかじめ予測しておくことも有効と言えます。

ペルソナが共感できる内容を入れる

広告のターゲットとなるペルソナを明確にし、そのペルソナが共感できるストーリーやビジュアルを広告に盛り込みましょう。

たとえば、若年層向けの広告では、トレンドに合った画像の作成や、人気のインフルエンサーの起用が効果的です。

ペルソナによって共感できることが違うため、コスメの広告を行う際には、ペルソナをしっかりと作り込みましょう。

ペルソナの生活スタイルや価値観に合わせたメッセージを取り入れることで、より深い共感を得ることが可能です。

キャンペーンの実施

短期間で効果を上げるために有効なのがキャンペーンの実施です。

セールや限定アイテムの発売、プレゼントキャンペーンなどを通じてコスメ情報を拡散していきます。

SNSを活用したキャンペーンは拡散力が高く、コスメの認知度を一気に高めることができるため、短期間でとにかく成果をあげたい時にはキャンペーンの実施がおすすめです。

また、キャンペーンの際にはユーザー参加型のコンテストやアンケートなどを行うことで、エンゲージメントを高めることもできます。

一方的ではなくユーザー視点を入れる

広告内容が一方的なものにならないよう、ユーザーの声や体験談を取り入れましょう。

レビューや口コミを広告に活用することで、信頼性が高まり、消費者の共感を得やすくなります。

また、ユーザーが実際に商品を使用している様子や、コスメの効果についてシェアすることで、より広告のリアリティを高めることができます。

世界観を統一する(徹底したブランディング)

色使いやフォント、ビジュアルスタイルなど、全ての広告媒体で統一感を持たせることで、ブランドの認知度を高めていきましょう。

特に高級感を出したい場合や、ナチュラル志向を強調したい場合など、ブランドの方向性に合わせた広告内容にしていく必要があります。

コスメにおすすめの広告手法

コスメの広告を成功させるには、その商品の特徴やペルソナに合った媒体を選ぶことが重要です。

SNS広告

SNS広告は、ターゲット層に直接リーチできるため非常に効果的です。

主要なSNS広告の特徴をまとめると次のようになります。

  • Instagram:ビジュアル重視、若年層に人気
  • TikTok:動画重視、若年層に絶大な影響力
  • Facebook:幅広い年齢層にリーチ可能
  • YouTube:動画コンテンツ、視覚と聴覚に訴える
  • LINE:メッセージングアプリ、幅広い層にリーチ可能

Instagram広告

Instagramは視覚的に訴求できるSNS広告プラットフォームです。

特に若年層の女性に人気があります。

ストーリーズ広告やフィード広告を活用することで、視覚的にユーザーに訴求することができます。

また、ステマ規制に注意しなければなりませんが、インフルエンサーの起用も効果的です。

さらに、Instagramには画像内にECサイトへのリンクを直接貼れるショッピング機能があり、投稿から直接商品を購入できるように促すこともできます。

TikTok広告

TikTokは短い動画コンテンツを中心としたSNS広告プラットフォームで、特に10代から20代の若年層に絶大な影響力があります。

ユーザーの興味を惹く動画広告を作成し、動画で視覚的に強く訴えることができるのが特徴です。

TikTokチャレンジを利用したキャンペーンなどの実施も効果的です。

Facebook広告

Facebookは幅広い年齢層にリーチできるSNS広告プラットフォームです。

画像広告、動画広告、カルーセル広告など、さまざまなフォーマットが利用可能です。

特に、ターゲティング機能が充実しているため、特定の属性や興味を持つユーザーに対して広告を配信できます。

また、Facebookグループを活用したコミュニティ作りも効果的です。

Youtube広告

YouTubeは動画コンテンツを中心としたSNSプラットフォームで、視覚と聴覚に強く訴えることができるのが特徴。

プレロール広告、ミッドロール広告、ディスプレイ広告など、さまざまな広告形式から、最適な広告手法を選択することができます。

商品の使用方法やレビュー動画の配信や、ライブ配信を利用してリアルタイムでのコミュニケーションを図るなどが有効です。

LINE広告

LINEは日本国内で広く利用されているメッセージングアプリです。

公式アカウントを作成し、友だち追加されたユーザーに対して直接メッセージを送信することができますが、タイムライン広告やディスプレイ広告なども利用可能で、幅広い層にリーチすることができます。

さらに、LINEショッピングやLINEポイントを活用したキャンペーンも効果的です。

リスティング広告

リスティング広告は、検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に表示される広告です。

コスメに関連するキーワードを設定することで、関心のあるユーザーに対して効果的にアプローチできます。

特に、新商品やキャンペーンの告知に効果的です。

また、広告の効果をリアルタイムで測定し、最適化することができる点もメリットと言えるでしょう。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、ウェブサイトやアプリ上にバナーとして表示される広告です。

特に、ビジュアルに訴えることが重要なコスメ業界では、魅力的なデザインの広告を作成することが何より重要になります。

また、リターゲティング広告を利用することで、一度サイトを訪れたユーザーに再度アプローチすることなど、細かい追客も可能です。

動画広告

動画広告は、YouTubeやSNSプラットフォームで配信される広告で、通常の広告とは違い、

視覚と聴覚に訴える力があります。

商品の使い方やレビュー動画など、消費者に対する理解を深めるためのコンテンツとして有効です。

また、短時間で商品の魅力を伝えることができるため、インパクトのあるメッセージを届けることができます。

雑誌広告

雑誌広告は、ターゲット層が明確な場合に効果的な広告手法です。

特に、美容雑誌やファッション誌に掲載することで、関心の高い読者に対してアプローチできます。

高級感を演出したい場合や、特定の層にリーチしたい場合に有効です。

また、これは雑誌の知名度にもよりますが、雑誌掲載によるブランドの信頼性向上も期待できます。

コスメの広告を打つ際に注意すべき規制

コスメの広告を打つ際には、以下の規制を遵守する必要があります。

  • 薬機法(旧薬事法)
  • 景品表示法
  • 特定商取引法
  • ステルスマーケティング規制

これに違反すると、法的なペナルティが課されることがあります。

薬機法(旧薬事法)

薬機法は、医薬品や医療機器、化粧品などの品質、有効性、安全性を確保するための法律です。

具体的な解釈を示す判断基準が「医薬品等適正広告基準」と「化粧品等の適正広告ガイドライン」です。

これに従わないと、消費者に誤解を与えるリスクがある上、行政処分など法的なペナルティを課されてしまう可能性があります。

コスメ広告における薬機法(旧薬事法)の違反事例

薬機法では、コスメに医薬品的な効果を謳うことが禁止されています。

たとえば、「このクリームでシミが完全に消える」や「このリップで唇がふっくら若返る」などの表現は代表的な違反事例です。

  • 違反事例1: 某クリーム広告で「シミが消える」と記載
  • 違反事例2: 某リップ広告で「唇のしわが消える」と記載

景品表示法

景品表示法は、消費者に誤認を与えるような表示や過大な景品を提供することを防止するための法律です。

これに違反すると、消費者の信頼を失うことにもなりますし、何より行政処分など法的なペナルティを課される可能性があります。

コスメ広告における景品表示法の違反事例

景品表示法では、実際の効果以上に過大な表現をすることが禁止されています。

たとえば、「この化粧水を使うだけで10歳若返る」や「使って1週間でニキビが完全に治る」などの表現は違反となります。

  • 違反事例1: 某化粧水広告で「10歳若返る」と記載
  • 違反事例2: 某クリーム広告で「ニキビが1週間で治る」と記載

特定商取引法

特定商取引法は、訪問販売や通信販売など特定の取引形態における消費者保護を目的とした法律です。

これを守らないと、消費者とのトラブルに発展する可能性があるほか、薬機法や景品表示法と同様にペナルティが課される可能性があります。

コスメ広告における特定商取引法の違反事例

特定商取引法では、返品やキャンセルに関する情報を分かりやすく表示しなければならないとされています。

たとえば、「返品不可」や「キャンセルはできません」などの表現は違反となります。

  • 違反事例1: 某通販サイトで「返品不可」と記載
  • 違反事例2: 某コスメショップで「キャンセル不可」と記載

ステルスマーケティング規制

ステルスマーケティング規制は、広告であることを隠して宣伝を行う行為を禁止するための規制です。

これを行い、違反が発覚すると、消費者の信用を大きく損なう可能性があります。

コスメ広告におけるステルスマーケティング規制の違反事例

ステルスマーケティングでは、消費者が広告であることを認識できない形での宣伝行為が問題となります。

たとえば、インフルエンサーが広告であることを明示せずに商品を紹介する行為は違反となります。

  • 違反事例1: 某インフルエンサーが広告であることを明示せずに商品を紹介
  • 違反事例2: 某ブログで広告であることを隠して商品をレビュー

広告と合わせて行いたい!コスメのプロモーション施策

広告だけでなく、さまざまなプロモーション施策を組み合わせることで、コスメの認知度をさらに高めることが可能です。

次のような施策と連携することも合わせて検討してみましょう。

PR(プレスリリース)

新商品やキャンペーンの情報をプレスリリースとして配信することで、TVや雑誌、Webメディアなどに取り上げられるチャンスを増やします。

メディア露出が増えることで、信頼性と認知度が高まるため、必然的にコスメも売れるようになります。

ユーザー参加型イベント開催

ユーザーが参加できるイベントを開催することで、直接的なコミュニケーションを図ることも重要です。

たとえば、新商品発表会やワークショップなどを通じて、ユーザーとのつながりを強化するなどです。

イベントの後にSNSでのシェアを促したり、イベントとキャンペーンを連動させたりすることで、さらに多くの人々に認知してもらうことができます。

雑誌掲載

雑誌に掲載されることで、ターゲット層に対して効果的にアプローチできます。

特に、美容雑誌やファッション誌に掲載されることで、コスメの信頼性が向上するため、広告などの説得力も高まります。

たとえばSNS広告などで、「雑誌掲載されました」「雑誌◉◉でお馴染みの〜」など連動させた投稿を行うことで、より認知を広げることができるだけではなく、ブランドステータスも高めることができるのです。

広告をうまく活用してコスメの認知度を向上させよう!

コスメの広告を効果的に活用することで、商品やブランドの認知度を大きく向上させることができます。

しかし、広告を出すだけではなく、法規制を遵守し、ターゲット層に共感される内容を盛り込み、さまざまなプロモーション施策と組み合わせることが重要です。

これらのポイントを押さえた広告戦略を立てることで、自社のコスメを多くの消費者に届けることができるでしょう。